本記事では、物流や製造・流通現場で広く使われる通い箱や折りたたみコンテナ(オリコン)、サンテナーなどのプラスチックコンテナの減容・再資源化に適した粉砕機・破砕機の選び方を解説します。立体でかさばる箱型成形品を効率よく破砕するためのポイントを整理していますので、設備導入やリサイクルライン検討の参考にお役立てください。
物流・保管用コンテナ(主にPPやHDPE製)を運搬しやすいサイズへ減容したり、再資源化に適した粒度へ加工したりする設備です。コンテナは強度を持たせるために肉厚なリブ(補強枠)が格子状に組まれており、中空の箱型形状をしています。そのため、通常のシートや薄物成形品と比べて「刃の上で跳ねて噛み込みにくい」「かさばるためホッパー内でブリッジを起こしやすい」といった特徴があり、これらに対応した投入機構を持つ破砕機が選ばれます。
プラスチックコンテナは粘り強く割れにくいポリオレフィン(PP・PE)で頑丈に作られています。安定した連続処理を実現するためには、以下の2点への対策が不可欠です。
空洞の大きいコンテナをローター上に投入すると、回転刃の衝撃で跳ね上がり(バウンシング)、なかなか刃に噛み込まない現象が発生します。空回りや処理速度の低下を防ぐため、油圧プッシャーで破砕室へ強制的に押し込む機構や、食い込み性に優れたフック刃・傾斜ホッパーを備えた機種を選定することが重要です。
特に折りたたみコンテナ(オリコン)の場合、結合部に金属製のヒンジピンが使用されているケースがあります。金属ピンを噛み込むと刃物の欠損や機械停止の原因となるため、過負荷時の自動反転機能や、破砕ライン後段での磁力選別機(吊下げ磁選機)の設置が推奨されます。また、配送ラベルや内容物の油分・泥などが付着している場合は、後段での洗浄・比重選別ラインの組み合わせも視野に入れます。
破砕片を再生ペレット原料や成形用リグラインド材として再利用する場合は、スクリーンを備えた油圧プッシャー付き一軸破砕機が最適です。スクリーンによって均一なサイズ(20〜40mm程度)に整えられ、後段の二次粉砕機や押出機への供給が安定します。
産業廃棄物としての運搬コスト削減(減容化)や、セメント燃料(RPF等)の一次粗破砕が目的の場合は、低速・高トルクの二軸破砕機が向いています。自重と2本のローターによる引き込み力で、かさばるコンテナを丸ごと力強く噛み砕き、短時間で大量に処理できます。
プラスチックコンテナの破砕機を選ぶ際は、「折りたたんだ状態か、立体(組み立て)のまま投入するか」「処理後の粒度」「金属ピンや異物の有無」を整理することが大切です。
特に箱型の立体投入を行う場合は、投入口の寸法だけでなく、ローター径やプッシャーのストローク長がコンテナの高さに対して十分かを必ず確認しましょう。
また、粘り強いPP・PEの連続破砕による発熱や刃物摩耗を抑えるため、刃物の反転使用(ローテーション)が可能な機種や、メンテナンス性に配慮された設計を持つメーカーを比較検討するのがおすすめです。当メディアでは、コンテナ破砕の実績を持つメーカーを厳選してご紹介しています。
自社製破砕機「DRAGON SHRED(ドラゴンシュレッド)」を展開する商研は、公式ページにプラスチックコンテナの破砕例(スクリーンφ40mm)を明示しているメーカーです。
プッシャー式一軸破砕機「DS40シリーズ」は、破砕ローターの電流負荷に連動してプッシャーが前後進を自動制御します。これにより、オリコンのような箱型成形品がローター上で跳ねたり噛み込み不良を起こしたりする現象を抑制。モーター過負荷時の自動逆転復旧機能も備えており、金属ヒンジピンなどの混入による停止トラブル時もスムーズに復旧できます。回転刃は4辺をローテーションできる特殊鋼バイト式で、ランニングコストにも優れています。
| シリーズ名 | DRAGON SHRED(ドラゴンシュレッド)DS40シリーズ |
|---|---|
| 型式 | DS4080 |
| 分類 | 油圧プッシャー式一軸破砕機 |
| 主な処理対象 | プラスチックコンテナ/混合廃プラ/PP板材/PEフィルム等 |
| 出力 | 37kW+3.7kW(油圧ユニット等) |
| 刃の構成 | 回転刃35枚、固定刃2枚×2箇所(40mm角特殊鋼バイト式) |
| 投入口寸法 | W1,622×D1,500mm(ローター径φ390×幅800mm) |
| 総重量 | 要問合せ |
| 特記事項 | 負荷連動プッシャー自動制御、過負荷自動逆転、交換可能スクリーン(丸穴/スリット) |
プラスチックリサイクル向けに幅広い機器ラインナップを持つENMA JAPANは、フランスENMA社の技術を取り入れた破砕機を展開しています。
コンテナの破砕には、斜めから対象物を押さえ込む「EnMa C400シリーズ」が適しています。特にLL型は破砕室を拡大した仕様で、パレットやオリコンなどの大型材料を立体形状のまま丸ごと投入することが可能です。油圧駆動式プッシャーが跳ね上がりを抑え込み、耐摩耗性・靭性に優れた回転刃で効率よく破砕。排出物のサイズはスクリーンで調整でき、PP/PEコンテナの高品質な再資源化(フレーク化)をサポートします。
| シリーズ名 | EnMa C400シリーズ |
|---|---|
| 型式 | C400-2000L/LL |
| 分類 | 油圧駆動・傾斜プッシャー式一軸破砕機 |
| 主な処理対象 | プラスチックコンテナ/通い箱/オリコン/プラパレット等 |
| 出力 | 要問合せ |
| 刃の構成 | 一軸式(回転刃サイズは40/50/60mmから選択可能) |
| 投入口寸法 | 要問合せ(LL型は破砕室拡大・大型材丸ごと投入仕様) |
| 総重量 | 要問合せ |
| 特記事項 | 傾斜プッシャーによる跳ね上がり防止・押さえ込み機構、過負荷制御 |
ウエノテックスは、破砕機の設計・製造からメンテナンスまでを自社で行う国内メーカーです。「UCシリーズ」は、材料を強制的に押し込むプッシャーを備えた一軸破砕機です。
最大の特徴は、破砕機の負荷状況に応じてプッシャーの「押し・引き・停止・再押し込み」を自動制御する点です。これにより、刃の上で跳ねやすい箱型成形品でも連続的かつスムーズに噛み込ませることができます。特許取得のハサミの原理を応用した固定刃構造により、刃物負荷を抑えながら切れ味を向上。PP・PE特有の粘りに対しても、高い処理効率とメンテナンス性を発揮します。
| シリーズ名 | UCシリーズ |
|---|---|
| 型式 | UC-75 |
| 分類 | プッシャー式一軸破砕機 |
| 主な処理対象 | 各種廃プラ/パレット/繊維くず(コンテナ投入可否は要問合せ) |
| 出力 | 75kW |
| 刃の構成 | 特許取得形状固定刃+ボルト1本固定回転刃(□40mm) |
| 投入口寸法 | 要問合せ |
| 総重量 | 要問合せ |
| 特記事項 | 負荷連動プッシャー自動制御、耐摩耗鋼交換パネル、遠隔監視・IoT予知保全オプション対応 |
洗浄と粉砕を同時に行い、塊をほぐして汚れや水分を飛散させる独自技術※1により、汚れた廃プラを高純度原料へと再資源化。洗浄時に発生する排水の処理設備を含め、プラント全体を支援します。
年間300件以上のサンプルテスト※2で得たデータに基づき、汚れた廃プラを再資源化できるか導入前に評価。設備投資後に「汚れが落ちず再資源化できない」と判明するリスクを抑えられます。
粗大プラ・混合廃棄物を、分解せずそのまま投入できる大型破砕機を提供。1.9mサイズを15~30cm程度※3にできるため、トラックへの積み込みや搬出作業の負担を減らせます。
1時間あたり最大40tを処理※4できるほか、負荷に応じて回転数・方向を自動制御する機能で噛み込みによる停止リスクを軽減。処理待ちの廃棄物が滞留して保管スペースを圧迫する事態を防ぎます。
成形機から出た単一樹脂が他材料と混ざる前に粉砕できるよう、機械横に設置しやすい省スペース・低振動機などを展開。バージン材に近い純度の再利用で、コスト削減や歩留まり向上を狙えます。
成形工程別の専用機により、形状・材質が異なる工程端材でも微粉やヒゲの混入を抑制。粒度が安定し、溶融ムラや計量精度のブレを抑えられるため、成形不良防止につながります。