プラスチック粉砕機・破砕機には、軸数や刃の機構、回転速度、設置方式、サイズなど複数の分類軸があります。仕組みや特徴の違いを押さえ、自社の処理対象や用途に合うタイプを選ぶことが重要です。本記事では、粉砕機・破砕機の基礎知識を分類ごとに解説します。
プラスチック用の粉砕機・破砕機には、回転刃と固定刃で材料をせん断する方式など、複数の構造があります。スクリーンを備えた粉砕機では、刃のクリアランス(回転刃と固定刃の隙間)やスクリーンの穴径によって排出粒度を調整可能です。一方、破砕機では刃の形状や構造によって破砕後のサイズが決まるタイプもあります。
1本の回転軸に取り付けた刃と固定刃でプラスチックをせん断する破砕設備です。スクリーンを備えた機種では、排出粒度を調整できます。高速タイプは硬質成形品やランナーなど、粒度をそろえたいプラスチックの処理に適しています。
低速タイプ(プッシャー式)の一軸式なら、樹脂ダンゴや大型成形品、パレットなど、かさばる材料にも対応可能です。
2本の軸を向かい合わせに回転させ、材料を引き込みながらせん断する破砕設備です。低速・高トルクで運転する機種が多く、パレットや厚肉の成形品、混合廃プラスチックなど、大型で形状がそろわない材料の粗破砕に用いられます。破砕後の粒度は不ぞろいになりやすいため、用途によっては後工程での粉砕が必要です。
軸の構造や得意とする処理対象に違いがあります。処理物の種類や求める粒度、後工程などを考慮して選定することが大切です。
▼横にスクロールできます▼
| 項目 | 一軸式 | 二軸式 |
|---|---|---|
| 処理の特性 | 粒度をそろえた処理から大型材料の破砕まで対応 | 大型・不定形材料の粗破砕に向く |
| トルク・粒度調整 | タイプにより異なる。スクリーンで粒度を調整しやすい機種もある | 低速・高トルクで材料を引き込みやすい |
| 騒音 | 回転速度や構造により対策が必要 | 低速回転のため抑えやすい |
| メンテナンス性 | 刃物やスクリーンの管理が必要 | 刃物の摩耗管理が必要 |
| 向く対象 | 高速タイプ:硬質成形品・ランナーなど 低速タイプ:樹脂ダンゴ・大型成形品・パレットなど | 大型成形品・パレット・混合廃プラスチックなど |
回転する刃と固定刃のせん断作用を利用して材料を処理する方式で、一軸型の高速粉砕機に多く見られます。スクリーンを組み合わせることで排出粒度を調整しやすく、ランナーや成形不良品などをそろったサイズへ処理する用途に向いているのが特徴。処理物の材質や形状によっては、刃への負荷や発熱への配慮が必要です。
回転するハンマーの打撃による衝撃力で材料を破砕する方式です。主に材料を細かく処理する用途で使われ、スクリーンによって排出サイズを調整する機種もあります。処理物の硬さや形状によって適性が異なるため、プラスチック処理では目的や後工程に合わせて方式を選定しましょう。
回転速度を抑えて材料を処理する粉砕機・破砕機の総称です。高トルクで材料に力をかけながら処理できるため、厚みのあるプラスチックや大型成形品などに用いられます。低速回転なため、発熱や騒音も抑えやすい傾向。とくに二軸破砕機は低速・高トルクで運転する機種が多く、一軸破砕機でも低速プッシャー式などで採用されています。
刃を高速で回転させ、材料をせん断・衝撃などによって細かく処理する粉砕機・破砕機の総称です。短時間での処理や粒度を揃えた粉砕に適しており、成形品やランナーなどの粉砕工程で使用されます。高速回転では摩擦による発熱や刃の摩耗が起こりやすいため、処理物の材質や投入量に応じて運転条件を設定しましょう。
防音カバーや防音ボックスなどによって運転時の騒音対策を行っている粉砕機・破砕機の総称です。機種によっては、低速回転や防振構造などの設計によって騒音低減を図る製品もあります。
主に作業環境の改善や周囲への騒音影響を抑える目的で採用されるのが一般的。防音性能や構造は機種によって異なるため、処理条件や設置場所に合わせて仕様を確認してください。
水を使いながら材料を粉砕・破砕する機器の総称です。主に粉砕・破砕時の発熱や粉塵の発生を抑える目的で採用されており、粉砕と洗浄を同時に行えるメリットがあります。廃プラスチックやPETボトルなど、洗浄工程を含むリサイクル処理で用いられるのが一般的です。
水を使わずに材料を粉砕する粉砕・破砕する機器の総称です。粉砕後に乾燥工程を設ける必要がないため、設備構成を簡素にしやすいメリットがあります。処理物の種類や求める品質に合わせて、湿式との使い分けが必要です。
省スペースで設置しやすいタイプです。少量の試作品や成形ロス材の処理に向いており、成形機の近くに設置して、加工中に出た材料をすぐに処理する用途にも用いられます。処理量には限りがあるため、投入量や運転頻度に合わせた機種選定が必要です。
工場内の生産ラインで使用される、中量処理向けのタイプです。成形工程で発生するランナーや不良品などを継続的に処理する目的で用いられるのが一般的。設置スペースを抑えながら、一定量の材料を処理したい場合に適しています。
大型の成形品やまとまった量の廃プラスチックを処理できるタイプです。パレットやコンテナ、厚みのある成形品など、手作業での投入や小型機での処理が難しい材料に利用されています。工場からまとまった量のスクラップが発生する場合にも用いられるサイズです。
どちらもプラスチックなどの材料を小さくするための設備ですが、一般的には処理後に求める粒度や処理方法によって呼び分けられます。
粉砕機は、スクリーンなどを用いて比較的小さな粒度にそろえる処理に使われることが多く、破砕機は大型・不定形の材料を粗く小さくする用途に使われることが多い傾向。ただし、メーカーや製品によって名称や仕様が異なるため、名称だけで判断せず、処理対象や目標粒度、構造を確認することが重要です。
シュレッダーは、オフィスや家庭では紙を細断する機械として広く知られていますが、産業用途ではプラスチックや金属など、さまざまな素材を破砕する機械もシュレッダーと呼ばれています。特に産業用の二軸破砕機などでは「シュレッダー」という名称が使われることも珍しくありません。メーカーや製品によって名称や仕様が異なります。
プラスチック粉砕機・破砕機は、プラスチック処理の目的(処理後にどのように活用するか)によって、選ぶべき機種やメーカーが変わってきます。
当メディアでは、「廃プラの再資源化」「粗大プラスチック・混合廃棄物の破砕減容」「ランナー・端材・成形不良の再利用」という3つの処理目的に分け、処理対象物の性状や処理後の活用方法まで提案してくれる粉砕機・破砕機メーカーを厳選しました。粉砕機・破砕機の導入効果を高めたい方は、比較・検討の材料としてお役立てください。
洗浄と粉砕を同時に行い、塊をほぐして汚れや水分を飛散させる独自技術※1により、汚れた廃プラを高純度原料へと再資源化。洗浄時に発生する排水の処理設備を含め、プラント全体を支援します。
年間300件以上のサンプルテスト※2で得たデータに基づき、汚れた廃プラを再資源化できるか導入前に評価。設備投資後に「汚れが落ちず再資源化できない」と判明するリスクを抑えられます。
粗大プラ・混合廃棄物を、分解せずそのまま投入できる大型破砕機を提供。1.9mサイズを15~30cm程度※3にできるため、トラックへの積み込みや搬出作業の負担を減らせます。
1時間あたり最大40tを処理※4できるほか、負荷に応じて回転数・方向を自動制御する機能で噛み込みによる停止リスクを軽減。処理待ちの廃棄物が滞留して保管スペースを圧迫する事態を防ぎます。
成形機から出た単一樹脂が他材料と混ざる前に粉砕できるよう、機械横に設置しやすい省スペース・低振動機などを展開。バージン材に近い純度の再利用で、コスト削減や歩留まり向上を狙えます。
成形工程別の専用機により、形状・材質が異なる工程端材でも微粉やヒゲの混入を抑制。粒度が安定し、溶融ムラや計量精度のブレを抑えられるため、成形不良防止につながります。