一軸破砕機は、処理する材料や必要な粒度に応じて方式を選ぶことが重要な設備です。プッシャーで材料を刃に押し付ける低速タイプと、高速回転するローター刃で細かく処理する高速タイプがあり、得意とする材料や処理条件が異なります。
本記事では、一軸破砕機の構造や方式ごとの特徴、プラスチック処理で注意したい発熱・微粉・騒音・フィルムの巻き付きなど、導入時に確認したいポイントを解説しているので、参考にしてみてください。
1本の回転軸に取り付けた回転刃と固定刃でプラスチックを挟んでせん断し、スクリーンを通過したものだけを排出する構造が基本です。
プッシャーを備えたタイプは、ホッパーに投入した材料をプッシャー(押込み装置)で回転刃に押し付けながら処理します。高速一軸粉砕機のようにプッシャーを持たず、高速回転するローター刃で材料を処理する方式もあるため、すべての一軸破砕機が同じ構造・運転方式ではない点に注意しましょう。
また、スクリーンサイズを変更することで排出粒度を調整でき、後工程の洗浄や押出、ペレット化に合わせた粒度設定が可能です。
低速で強い力をかけて材料を粗く破砕するプッシャー式と、高速回転するローター刃で材料を処理する高速一軸粉砕機に大きく分けられ、両方の機能を組み合わせたハイブリッドタイプも存在します。
油圧などで材料を回転刃へ押し付けながら破砕する方式です。樹脂ダンゴや大型成形品、パレットなど、かさばる材料を刃に押し付けて処理したい用途に向いています。低速・高トルクで運転するタイプがあり、材料を強い力で破砕できるのが特徴です。
高速回転するローター刃で材料を処理する方式です。軽負荷の材料を大量に処理しやすく、細かい粒度まで仕上げたい用途に向いています。一方で、大型成形品や樹脂ダンゴなど、かさばる材料の処理には不向きです。
このように、一軸破砕機といっても処理方式によって得意な材料や処理量、騒音などが異なります。導入時は「一軸か二軸か」だけでなく、どの方式が自社の材料に適しているかまで確認しましょう。
スクリーンによって排出粒度を管理できるため、後工程へ供給する材料の粒度をそろえやすい点がメリットです。硬質成形品やランナーなどを一定のサイズへ破砕しやすく、押出機やペレタイザーへ安定して供給したい工程にも適しています。
熱に弱い樹脂を扱う場合や過負荷で運転する場合、せん断時に発生する熱や摩擦熱によって樹脂が軟化し、刃やスクリーンに溶着することがあります。スクリーンの詰まりや再生材品質の低下につながるため、回転数や投入量を適切に調整することが大切です。必要に応じて刃の研磨や水冷などの冷却対策を検討します。
過度な破砕だけでなく、刃の摩耗・刃こぼれ、回転刃と固定刃のクリアランスのずれ、スクリーンの消耗などによって微粉が増えることがあります。微粉が多くなると歩留まりや後工程に影響するため、刃の再研磨、クリアランスの調整、スクリーンの交換など、日常的な保守が欠かせません。
一軸破砕機は方式によって騒音に差があります。特に高速一軸粉砕機は回転数が高いため、設置環境によっては防音対策が必要です。必ず導入前に、機種の騒音値や防音仕様の有無を確認しておきましょう。
また、標準仕様の機種では薄いフィルムやシートが刃に巻き付いたり、材料が投入口で詰まるブリッジが発生したりすることがあります。フィルムを処理する場合は、フィルム向けのカット方式や送り機構に対応した機種かを確認してください。
なお、薄いフィルムやシートなどは機種によって処理適性が異なります。フィルムの巻き付きや送りに関する条件も含め、導入前に対応可否を確認しておきましょう。
処理対象だけでなく、必要な粒度や後工程まで含めて仕様を確認します。「何を、どのくらいの量で、どの粒度まで処理するのか」を整理してから機種を選定しましょう。
後工程が押出やペレット化でスクリーンによって粒度をそろえたい場合や、投入する材料が一軸の刃室に収まる大きさで異物混入が少ない場合などは一軸破砕機がおすすめです。
粗大な成形品や厚肉材、混合廃プラスチックなどを一次破砕する場合は、低速・高トルクで材料を引き込む二軸破砕機が適しています。一軸破砕機と二軸破砕機の基本的な違いや処理対象を比較したい場合は、以下の記事をご覧ください。
一軸破砕機と二軸破砕機にはそれぞれ得意な処理対象や用途があり、さらに一軸破砕機のなかでも低速タイプと高速タイプで適した材料が異なります。そのため、機種を選ぶ際は処理対象や必要な粒度だけでなく、何のために処理するのかまで整理することが大切です。
当メディアでは、「廃プラの再資源化」「粗大プラスチック・混合廃棄物の破砕減容」「ランナー・端材・成形不良の再利用」という3つの処理目的に分け、処理対象物の性状や処理後の活用方法まで提案してくれる粉砕機・破砕機メーカーを厳選しています。粉砕機・破砕機の導入効果を高めたい方は、比較・検討の材料としてお役立てください。
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