本記事では、廃プラスチックを原料やエネルギーとして再び活用することを「廃プラスチックのリサイクル・再資源化」と定義しています。
具体的なリサイクル手法の違いや再資源化の流れ、再資源化しやすい廃プラスチックの種類などを解説しますので、自社の廃プラスチックがどの手法で再資源化できるのか判断する材料としてお役立てください。
廃プラスチックを破砕・粉砕・洗浄・乾燥などの処理によって再生原料として利用できる状態にし、再びプラスチック製品の原料として利用する手法です。プラスチックの素材としての性質を活かして再利用するのが特徴。
単一素材で汚れが少ない廃プラスチックほど、再生材の品質を安定させやすい傾向があります。異素材や異物が混入した廃プラスチックでも、分別・洗浄の精度によってはリサイクル・再資源化が可能です。
廃プラスチックを化学的に分解・変換して、化学原料などとして再利用する手法です。油化・ガス化・高炉やコークス炉での原料化など、複数の技術があります。
マテリアルリサイクルでは対応が難しい混合素材や汚れの多い廃プラスチックにも対応しやすい手法ですが、受け入れ側の条件に応じて、破砕や金属・塩化ビニルの除去などの前処理が必要です。「ケミカルリサイクルなら前処理が不要」とは限らないため、処理する廃プラスチックの性状と受け入れ条件を確認しましょう。
廃プラスチックを焼却する際に発生する熱を、発電や熱源などのエネルギーとして回収する手法です。マテリアルリサイクルやケミカルリサイクルが難しい廃プラスチックの有効利用方法の一つとして位置付けられています。
ちなみに「サーマルリサイクル」は日本で広く使われている呼び方です。国際的には「エネルギー回収(energy recovery)」や「熱回収」と呼ばれており、素材を再生するリサイクル手法とは区別されます。
プラスチック循環利用協会の集計によると、2024年の国内における廃プラスチック総排出量は911万tで有効利用率は89%※1でした。内訳は、マテリアルリサイクル20%、ケミカルリサイクル3%、サーマルリサイクル(エネルギー回収)67%です。
このように、国内ではエネルギー回収が廃プラスチックの有効利用に占める割合が大きい一方、マテリアルリサイクルによって原料として再利用されている廃プラスチックもあります。自社で発生する廃プラスチックについても、材質や汚れ、異物の混入状況などを確認し、どの再資源化方法が適しているかを検討することが重要です。
廃プラスチックの性状や処理設備によって工程が異なりますが、一般的には以下のような流れで処理します。
なかでも破砕・粉砕は、廃プラスチックを後工程で処理しやすいサイズにする重要な工程です。処理対象物の大きさや硬さ、形状、処理量などによって適した粉砕機・破砕機が変わるため、設備を選定する際は後工程まで含めて検討する必要があります。
廃プラスチックのリサイクル向け粉砕機・破砕機の選び方を知りたい方は、以下の記事からご覧ください。
廃プラスチックの再資源化では、粉砕機・破砕機だけでなく、洗浄・選別・脱水・乾燥・造粒など複数の工程を担う設備を組み合わせる必要があります。処理する廃プラスチックの種類や求める再生材の品質によって必要な設備構成は異なるものです。
各工程で使用する設備の種類や役割、設備ラインの選定ポイントについては、以下の記事で詳しく解説しています。
廃プラスチックをどの方法で再資源化できるか判断したい方は、以下の4点を把握するところから始めましょう。
製品や包材、仕様書などに表示された材質記号を確認し、PET・PP(ポリプロピレン)・PE(ポリエチレン)・PS(ポリスチレン)など、どの樹脂が使われているかを把握することが大切です。材質が明確であれば、分別や再資源化方法を検討しやすくなります。
複数の樹脂や金属、紙ラベル、シールなどが混在している場合は、再資源化する前に分離・除去が必要になるのが一般的です。とくにペットボトルは、ボトル本体がPETであってもキャップやラベルには異なる樹脂が使われるため、分離工程を考慮する必要があります。
同じ材質の廃プラスチックが継続的かつまとまった量で発生する場合は、分別・粉砕・洗浄などの設備を導入して再資源化しやすくなります。反対に、発生量が少ない場合や材質がその都度変わる場合は、自社設備だけでなく外部のリサイクル事業者への委託も含めた検討が必要です。
油分や汚れ、水分などの付着量も、再資源化方法を検討する際の判断材料になります。汚れが多い場合は洗浄工程が必要になるなど、前処理の内容が変わるため、処理対象物の状態を確認しておきましょう。
なお、ペットボトルのリサイクル工程や、キャップ・ラベルなど異なる樹脂を分離する方法については、以下の記事でも詳しく解説しています。
廃プラスチックの再資源化では、処理対象物の材質や形状、異物・汚れの状態だけでなく、再生原料として利用するのか、エネルギーとして回収するのかなど、処理後の用途まで考えることが大切です。
当メディアでは、プラスチックの処理目的ごとにおすすめの粉砕機・破砕機メーカーを厳選しました。汚れた廃プラスチックの再資源化したい方におすすめのメーカーも紹介しているので、導入の比較・検討にお役立てください。
洗浄と粉砕を同時に行い、塊をほぐして汚れや水分を飛散させる独自技術※1により、汚れた廃プラを高純度原料へと再資源化。洗浄時に発生する排水の処理設備を含め、プラント全体を支援します。
年間300件以上のサンプルテスト※2で得たデータに基づき、汚れた廃プラを再資源化できるか導入前に評価。設備投資後に「汚れが落ちず再資源化できない」と判明するリスクを抑えられます。
粗大プラ・混合廃棄物を、分解せずそのまま投入できる大型破砕機を提供。1.9mサイズを15~30cm程度※3にできるため、トラックへの積み込みや搬出作業の負担を減らせます。
1時間あたり最大40tを処理※4できるほか、負荷に応じて回転数・方向を自動制御する機能で噛み込みによる停止リスクを軽減。処理待ちの廃棄物が滞留して保管スペースを圧迫する事態を防ぎます。
成形機から出た単一樹脂が他材料と混ざる前に粉砕できるよう、機械横に設置しやすい省スペース・低振動機などを展開。バージン材に近い純度の再利用で、コスト削減や歩留まり向上を狙えます。
成形工程別の専用機により、形状・材質が異なる工程端材でも微粉やヒゲの混入を抑制。粒度が安定し、溶融ムラや計量精度のブレを抑えられるため、成形不良防止につながります。