射出成形工程で発生する成形不良品を、自社内で再生材として再利用するための粉砕機・破砕機選びを解説します。
歩留まりの悪化を防ぐための粒度管理や、成形不良品に適した機種の選び方についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
成形不良品や、材料替え時に出る樹脂の塊(パージ球)などは、粉砕・破砕することで再生材として活用できます。粉砕したプラスチック片をバージン材に一定割合で混合し、成形機へ再投入することで、材料ロスを減らして製造原価を低減することが可能です。
ただし、再生材は成形時の加熱を繰り返すことで、強度などの物性が変化する場合があります。用途に応じて混合比率を管理し、製品の規格や取引先の指定による使用量の制限も事前に確認しましょう。
成形機の横で発生するランナー・スプルーを自動回収する粉砕機・破砕機については、以下の記事をご確認ください。
再生材を安定して成形に利用するには、粉砕後の粒度をそろえることも重要です。粒の大きさが不ぞろいだったり、細かすぎる微粉が多く混ざったりすると、シリンダー内での樹脂の溶融や計量にばらつきが発生。ショートショット(樹脂が金型に充填しきらない不良)や、微粉が十分に溶融せずに残ることで生じる黒点・色むらなどの不良につながる可能性もあります。
粉砕機を選ぶ際は、必要な粒度まで安定して処理できるか、粒度のばらつきや微粉を抑えられるかを確認しましょう。粉砕後は、ふるいなどを用いて粒の大きさや分布を確認すると、再生材の状態を管理しやすくなります。
パージ球のような分厚く硬質な樹脂塊を砕くには、機械側に大きなトルクと頑丈な構造が求められます。モーターの出力や刃の強度が足りない機種を選ぶと、処理中に機械が停止したり、刃が欠けたりするリスクが高まるため注意が必要です。
希望する再生材のサイズに粒度をそろえるには、排出口に設置するスクリーン(穴あき板)を穴径が異なるものに交換できる機種を選びましょう。スクリーンを通過できるサイズになるまで機内で粉砕が繰り返されるため、大きな破片がそのまま成形機へ混入するのを防ぎやすくなります。
ただし、細長いランナーなどはスクリーンをすり抜ける可能性があるため注意が必要です。成形不良品だけでなくランナーなども処理する場合は、スクリーンの形状だけでなく、刃のカット方式や処理物との相性も確認しておきましょう。
微粉が多く発生すると、成形時に溶け残って黒点や色むらなどの原因になります。再生材の粒度を安定させたい場合は、材料を押し込みながら低速・高トルクで切断する方式を選択するとよいでしょう。
特に厚みのある成形不良品やパージ球などの塊状樹脂には、押込み装置で材料を刃へ送り込むプッシャー式の一軸破砕機が適しています。なお、粉の発生を抑えやすい粒断機はスプルー・ランナー専用として設計された機種もあり、塊状の成形不良品には適さない場合があるため、処理対象への適合性を事前に確認することが大切です。
成形不良品は、形状や厚み、材質によって粉砕のしやすさや適した処理方式が異なります。そのため、カタログのスペックだけでメーカーや機種を決めるのではなく、実際の成形不良品を使って粉砕テストを実施できるメーカーに相談することが大切です。
粉砕テストでは、処理物を安定して投入できるか、希望する粒度まで処理できるか、微粉がどの程度発生するかなどを確認しましょう。自社で発生する成形不良品を持ち込み、実機で処理した結果を確認しておくと、導入後に「想定した粒度にならない」「処理量を確保できない」といったミスマッチを防ぎやすくなります。
当メディアでは、処理目的ごとにおすすめのプラスチック粉砕機・破砕機メーカーを厳選しました。ランナー・端材・成形不良の再利用目的におすすめの会社も取り上げているので、比較・検討の材料としてお役立てください。
洗浄と粉砕を同時に行い、塊をほぐして汚れや水分を飛散させる独自技術※1により、汚れた廃プラを高純度原料へと再資源化。洗浄時に発生する排水の処理設備を含め、プラント全体を支援します。
年間300件以上のサンプルテスト※2で得たデータに基づき、汚れた廃プラを再資源化できるか導入前に評価。設備投資後に「汚れが落ちず再資源化できない」と判明するリスクを抑えられます。
粗大プラ・混合廃棄物を、分解せずそのまま投入できる大型破砕機を提供。1.9mサイズを15~30cm程度※3にできるため、トラックへの積み込みや搬出作業の負担を減らせます。
1時間あたり最大40tを処理※4できるほか、負荷に応じて回転数・方向を自動制御する機能で噛み込みによる停止リスクを軽減。処理待ちの廃棄物が滞留して保管スペースを圧迫する事態を防ぎます。
成形機から出た単一樹脂が他材料と混ざる前に粉砕できるよう、機械横に設置しやすい省スペース・低振動機などを展開。バージン材に近い純度の再利用で、コスト削減や歩留まり向上を狙えます。
成形工程別の専用機により、形状・材質が異なる工程端材でも微粉やヒゲの混入を抑制。粒度が安定し、溶融ムラや計量精度のブレを抑えられるため、成形不良防止につながります。